カルボナーラの語源のはなしー「アメリカの軍人がベーコンと卵を入れたがったから?」
きょうは午前に悲しい記事を書いてしまったので、夜に面白い語源の話を一つ。
カルボナーラの生まれは諸説あるが、多くはラティウム地方に起源があるとしている。1930年に出版されたイタリア料理本には記載がなく、第二次大戦後になってから登場している。
1944年の連合軍によるローマ解放で、アメリカ軍が持ち込んだベーコンや卵が流通するようになった後にカルボナーラの名前が現れており 、 アメリカ兵が親しむ卵、ベーコン、スパゲッティを使った料理としてイタリア人シェフが考えたという説がある。
語源自体は薪から木炭を作る炭焼き職人(carbonai、ローマ方言でcarbonari)の考案だからというものがあるが、アメリカ軍人の食の好みに合わせて炭焼き職人が考案したという可能性もあるので、上記の説と対立するわけではないと思う。
「炭焼人 (Carbonara) が、もしも仕事の合間にパスタを作ったら、手に付いた炭の粉が落ちてこんな風になるのではないか」という想像から黒コショウを絡ませ創られたパスタという説もある。これは料理サイトなどで書かれていることがなぜか多かった。炭の粉を黒コショウに見立てるのはちょっとどうなんだろうと思ったが…
――エキ 2022年7月9日.